医療懇談会

日時:7月9日(土)19:00〜
場所:プリンセスガーデンホテル
(末尾に議事録を掲載)








平成23年度医療懇談会議事録

日時:平成23年7月9日(土)19:00〜
場所:プリンセスガーデンホテル3F 
      
司会進行:野々垣常務理事
昨年同様、歯科衛生士セミナー事業の総括として名古屋近郊の歯科衛生士専門学校の学校関係者、同窓会関係者、また今回はオブザーバーとして、将来の入学者減少対策、離職者の歯止めなどを目的のために、衛生士同様の組織作りをめざしていただくため技朋会の先生にもご出席いただきました。
今後の事業展開に関する協力体制の依頼、各校同窓会関係のネットワークの構築を目的として医療懇談会を開催いたします。

1. 開会の辞 椙村専務理事
 これまでに愛知学院大学歯学部同窓会愛知県支部では、医療懇談会と評して身近な医療問題を取り上げています。以前は、歯科医療問題に関わる講師をお迎えして講演会を行うなどをしてきましたが、昨年より歯科衛生士専門学校の関係者をお迎えして意見交換会を行っています。本日は忌憚ないご意見を頂戴したいと思います。

2. 支部長挨拶
こんばんは、昨年11月7日に開催された歯科衛生士セミナーには500名以上のご参集をいただき、関係者の皆様、誠にありがとうございました。本日は、オブザーバーとして技朋会の先生にも出席いただき、今後は技工士との連携も高めていきたいと思っています。愛知県下では1医療機関あたりの就業衛生士が47都道府県の中でも最下位なので、今後も皆様のご協力をいただきたいと思います。本日はご出席、誠にありがとうございます。

3. 出席者紹介(自己紹介形式にて)
・同窓会愛知県支部
   阪上支部長、内堀副支部長、椙村専務理事、野々垣常務理事、浅田常務理事、
榮常務理事、竹内常務理事、高田(哲)理事、元木理事、甲斐理事
・愛知学院大学短期大学部歯科衛生学科(小枝会)佐藤厚子先生(短大同窓会副会長・小枝会会長)
                 三浦依保美先生(小枝会副会長)
・愛知県立歯科衛生専門学校   久田知子先生(同窓会副会長)、都築裕代先生(同窓会書記役員)
・ナゴノ福祉歯科医療専門学校  前田恭子先生(学科長)(欠席)
・名古屋市歯科医師会附属歯科衛生士専門学校  田村清美先生(教務主任)
               阪上美圭先生(同窓会会長)
・名古屋デンタル衛生士学院   栗崎政子先生(教務主任)、横田亜津子(校友会会長)
・名古屋ユマニテク歯科製菓専門学校 加藤直美先生(副学科長)、仙田理沙先生(同窓会会長)
・愛知産業大学 三河歯科衛生専門学校 近藤保子先生(学科長)(欠席)
・オブザーバー(愛知学院大学歯科技工専門学校同窓会・技朋会)堀尾浩彦理事、加藤裕治理事

4.報告事項
○第5回歯科衛生士セミナーの事業報告及びアンケート結果報告:高田理事
平成22年11月7日(日)、愛知学院大学歯学部楠元学舎図書館4F大講義室にて開催されました。講師に歯科衛生士界のカリスマ土屋和子氏をお招きして、「信頼される歯科衛生士を目指して−正しい事を正しく伝えても人は動かない−」と題して講演を賜りました。内容は主に、前半は患者に信頼されるような接し方、特に患者の五感に対して敏感に対応することについての総論、後半は先生が臨床で心掛けている各論的なお話しを頂きました。前回開催の医療懇談会にて、県下衛生士学校同窓会関係者皆様にご協力をいただいたところ、557名(内訳:歯科衛生士366名、歯科衛生学科生179名、歯科医師12名)の受講者でした。各校同窓会関係各位、歯科衛生士会による開催周知と、土屋和子氏というビッグネームの講師選定が、このような満員盛況という結果をもたらしたのであると思われます。
アンケート結果について、歯科衛生士資格取得者288名と歯科衛生学科学生148名、計436名、出席者8割からご回答をいただき、より信憑性の高い結果を得ることができました。参加受講者の年齢構成は、20歳台が過半数かつ受講者の30%以上が学生と若い参加者が多かったが、30歳代、40歳代、50歳代と各年代満遍なく参加され、中には、30年以上歯科医院に勤務し続けている受講者が2名見られ、歯科衛生士は生涯の資格であり、それの資格を活用しようとする意識の高さが上昇していることが伺えました。講演内容については、90%以上の受講者が満足、分り易かったとの意見をいただきました。しかし、学生の受講者の満足、分り易かったとの意見がやや少ないことから、本セミナーは臨床経験が乏しい学生には少し難しいセミナーであったことが伺えました。一方、歯科衛生士が勤務する歯科医院の選択基準として、勤務時間や賃金体系も大切だが、歯科医院内の人間関係が重要視される一方、結婚、出産など一時的な休職を経てカムバック後の再就職に関しては、家庭を持つこともあり人間関係よりも勤務時間が重要視される結果でありました。
セミナーに参加した受講者は概ね、勤務する歯科医院でもこのような自己啓発的な話術を参考にしたいという意識も高いようで、このようなセミナーの継続とさらなる充実を熱望されているようです。今後も、歯科衛生士のさらなるスキルアップのため、土屋氏のような、患者が歯科医院に来たくなるコミュニケーション能力とテクニックに秀でた講師を選定し、より充実したセミナーを企画していきたいと考えました。

○参加各校より、同窓会活動、本年度入学者数、就職者数などの報告
・愛知学院大学短期大学部歯科衛生学科:報告者佐藤
本年度の入学者112名、昨年度の卒業生94名、同窓会(小枝会)会員2000名以上。
留年もあるが、卒業生は就職者75名、専科専攻生10名。
・愛知県立歯科衛生専門学校:報告者久田
  最後の卒業61回生38名をもって廃校。
  学校は廃校となったが、母校の発展のため同窓会は継続し、相互の親睦をはかる。
  3年に1回総会を行い、本年9月4日に同窓生1650名に開催案内を送付する。
  本年は33回生が同窓会長を行うが、1年任期で各回生に順送りしている。
・名古屋市歯科医師会附属歯科衛生士専門学校:報告者田村
   本年度の入学者47名(定員45名)、昨年度の卒業生54名。
   求人は485件、900名。割合は名古屋市60%、市外30%、その他10%。
   基本給平均 168,179円、給与総額平均 210,185円。
   名市大で月額21,000円支払い6ヵ月間の指導者研修を、2名の新卒者が受ける。
本年8月21日(日)に同窓会総会、心理学カラーセミナーと題して研修会を開催する。
・名古屋デンタル衛生士学院:報告者栗崎
   本年度の入学者68名、昨年度の卒業生18名、3年制移行のため、次年度は卒業生なし。
年1回研修会、今年度はコミュニケーションセミナーを開催予定。
・ユマニテク歯科製菓専門学校:報告者加藤
   本年度の入学者88名(定員80名)、昨年度の卒業生84名、同窓会会員は4年で300名弱。
   求人件数500件。
   基本給平均 190,342円、給与総額平均 208,066円。2年前より約3,000円アップ。
   同窓会運営は、発足1年目に総会を行うも出席者は少ない。これから年1度総会を企画予定。
 欠席校からの報告:報告者野々垣常務理事
・三河歯科衛生専門学校
  本年度の入学者48名、昨年度の卒業生39名。14年前に開校し、同窓生は550名程。
  求人は272件、462名。割合は三河50%、名古屋・尾張30%、県外20%。
  基本給平均 197,710円、給与総額平均 204,545円。
  校友会活動について、5月に役員会開催、8月に校友会だよりを発刊予定。
   市民講座の開催を春・秋2回開催した。
・ナゴノ福祉歯科医療専門学校
  本年度の入学者55名、昨年度の卒業生0名、新卒者がいなかったため、就職活動なし。
  基本給平均 163,675円、給与総額平均 199,471円。
  ほぼ年1回セミナーを開催し、本年8月、「歯科材料」「口腔内規格写真」研修会を行う予定。

5. 協議事項
○第6回歯科衛生士カムバック・フォローアップセミナー(案)開催の案内、および各校への協力依頼、今後の事業展開における、各校同窓会のネットワーク作りの協力依頼について
野々垣常務理事より、現在の第5回歯科衛生士セミナーに関して、カムバックには2グループ、5名ほどの歯科衛生士、フォローアップ講師には加藤久子先生をお願いする予定である。
名古屋デンタル衛生士学院より、第5回歯科衛生士フォローアップセミナーでは受講希望者に対し、定員オーバーのため受講申し込みを断られたと報告がありました。
ユマニテク歯科製菓専門学校より、本セミナーを会員に告知したいため、リーフレットが欲しい。
○ 各校の要望、今後の各校入学者減少に関しての対策協議等
・小枝会
この会が意見交換会の場ではなく問題点の提起の場であればいい。
本日の懇談会の議事録を会報で報告を考えている。
就業歯科衛生士が少ないことに対し、愛知県歯科医師会役員を交えた懇談会の場があればいい。
以上の意見に対し、阪上支部長
  就業歯科衛生士が少ないことに対し、歯科医師と歯科医師との主従関係について、看護師と歯科衛生士との給与面などの待遇の違い、勤めやすい環境、歯科衛生士専門課程が3年制に移行したことを踏まえ、歯科医師側も一緒に考えていかなければならない。
内堀副支部長
  厚生労働省側は、10年前より就業歯科衛生士が少ないこと、離職率を勘案していないことなど実態を知らない。一方、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士とのチームワークがないことや訪問診療など、歯科界の業務拡大を考えていく必要がある。
椙村専務理事
  これから歯科界が浮上していくよう、組織を通じて3者で構築していく必要がある。
  口腔保健法に関わる口腔清掃指導について、これからも看護師ではなく歯科衛生士が主導して行っていくこと、歯科医師指示の元で行っていくことを主張していきたい。
・愛知県立歯科衛生専門学校
 廃校に伴い事務局がなく、事務局を同窓会会員内で持ちまわっているので、衛生士会がその代わりをしていただければ。
・名古屋市歯科医師会附属歯科衛生士専門学校
 同窓会に持ち帰り、次回までに提起する。
・名古屋デンタル衛生士学院
 歯科医師側からも、歯科衛生士側に対し問題提起をしていただきたい。

6. その他
・椙村専務理事
 各界における組織率を上げるための案を協議したい。
・竹内常務理事
 本年10月16日開催の支部同窓会35周年記念講演の案内を衛生士にも周知していただきたい。
・技朋会堀尾
 技工士にも同様な組織づくりを行い、技工士としての技術の向上をはかっていきたい。

7. 閉会の辞 内堀副支部長
 今年度愛知県立歯科衛生専門学校の廃校に伴い、愛知県より歯科衛生士復職事業費としておよそ900万円の事業費を頂いている。この事業費の使途を含め、復職事業に関する皆様からの意見を募集している。本日は長時間ありがとうございました。

8. 写真撮影

9. 今後について
前回に引き続き2時間半にもわたる長時間の懇談会となり、前回以上に多くの意見をいただきました。第6回歯科衛生士カムバック・フォローアップセミナーに向け、前回同様500名以上の受講者を目指し、歯科衛生士関係者にも協力いただける体制が整いつつあるものと窺えました。歯科衛生士関係者側からも、この会が意見交換会の場ではなく問題点の提起の場であればという意見がありました。
今後は、本日オブザーバー参加の技朋会を含めた歯科技工士界にも、歯科衛生士同様の組織作りをめざし、問題点の提起の場が築けていければと思います。渉外としましても、今後も更なる協力体制が築けていければと考えております。

                             議事録作成:渉外 高田 甲斐